第3回東洋医学健康セミナー

7月25日(土)に、千葉大学柏の葉キャンパス環境健康フィールド科学センターにて、第3回東洋医学健康セミナーが開催されました。

今回は「遼伝来福酒」の開発指導にあたられた池上文雄千葉大学名誉教授による講演も行われました。「地球は大きな薬箱」だという大きなテーマでしたが、実際には身近なところにも薬になる植物はあふれており、植物を食することこそが「健康」の薬であるというお話でした。自然の恵みという言葉をよく耳にしますが、科学技術の進歩とともに、ともすると私たちは自然の持つ力を見失いがちです。しかし、私たちは古くから大豆を原料として醤油や味噌を作り、茶や酒を飲み、野草を食べてきました。植物の成分が持つ薬用効果について科学的に解明されてきたのは最近のことです。逆に言うと、それらが解明される以前から、私たちは自らの身体を通して「良い物」を選び残してきたのだと言えます。私たちが古くから口にしてきたもの、身体にいいとされてきたものは天然の薬であり、「食」こそが健康の礎となることを改めて感じました。

柏の葉鍼灸院長である松本先生の「鍼灸治療と養生」についての講演も、セルフケアの重要性に触れられ、身体の声を聴くためには意識して、触れて、気づくことが必要で、そのためには「手」を敏感にしておくことが必要だと締めくくられていました。

高齢化が進み健康に歳を重ねたいという声が高まっています。何か症状が出てから病院で治療を受けるということから一歩踏み込んで、自らの身体の声を聞き、自然から「食」という力を分けてもらい、自ら健康を手に入れていくということが今後ますます求められていくように思います。千葉大学の東洋医学健康セミナーも3回目となりましたが、今回も会場が満席となるほどの方が参加され、健康のために自ら学ぼうという意識の高まりを感じました。

講演終了後には同キャンパス内の薬草園の見学会も行われ、炎天下の中であったにも関わらず、皆さん熱心に見学されていました。

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2015年7月29日 第3回東洋医学健康セミナー はコメントを受け付けていません 健康と植物